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考えずに感じてみる

 

みなさん,こんにちは。

 

「Don't think! feel(考えるな!感じろ)」とは映画『燃えよドラゴン』の中でブルース・リーが発した名台詞です。よい蹴りを見せた少年にブルース・リーが「何か感じたか?」と問うと,少年は「そうだな…」と人差し指であごを指し空を見つめます。その瞬間,ブルース・リーが少年の頭を叩いて言うのです。

 

私たちも日々いろいろと思考を巡らせて生活しています。日々の予定を組んだり,企画書を作成したりと,考えずに生活は成り立ちませんよね。先ほどのブルース・リーの言葉には続きがあり,その後「月を指さしたその指に集中していては,その先の栄光はつかめないぞ」とブルース・リーは少年を諭しています。

 

「ん?」となってしまい,すんなりとは理解できないかもしれません。でも,なにか大切なことを言っているように感じませんか?聴いた人それぞれでしょうが,私は,「あれこれと手段ばかりを考えていないで,自分自身の中から湧いてくる感覚に従ってみなさい」と言っているように解釈します。

 

私たちは,なにか欲求があると,まずはそれを充たすための手段を考えがちです。どこかに移住したい場所があったとすると,まずはお金を貯めて,そこでの仕事と不動産物件を探して,生活できる状況が整ったら移り住んでみようみたいな感じで。しかし,移住できる手段を進めるうちに,その手段自体がうまくいかなったり,そのうち心変わりしてしまったりします。

 

そこを,なぜだかわからないけど強くその場所に引きつけられ,移住のイメージに心地よい軽やかさを感じるようであれば,まずはその場所へ足を運んで過ごしてみたりする。すると,そこで不意に知り合った方が事業主で,働き手を探していて,おまけに空き家も提供してくれそうなんてことがあるやもしれません。

 

私も思い返してみると,福祉医療業界へ転職した時,その後,独立して仕事を始めた時,そして,この気づきの相談室を開設するにあたって,なぜだかそれに引きつけられたり,さして理由もないのにやりたく思ったりという感覚がありました。そして,その感覚に従ったところ,今となっては,出会うべくして出会った方々に支えられてなんとかやっています。

 

それぞれの節目に不安が無かったわけではありません。特に独立するとなると,それまであった社会保障はなくなりますし,長期的な見通しは立たず,すべて自身の身一つにかかってくるような不安が生じてきます。ただ,当時は認識してませんでしたが,これは自我から出てきた思考です。以前の自我ってなにというブログに自我は立場や役割だと書きました。

 

父親という役割や池永泰典という役割を独立後も果たせるのか,要は,「独立してずっとやっていけるだけの手段はちゃんと整っているのか?」と自我の思考がストップをかけてくるのです。または,「子どもが独立するまでは親の勝手な欲求を通すべきではない」なんて,周りの大人から言われることもあるかもしれません。

 

私の勝手な解釈ですが,ブルース・リーは空を見つめた少年を観て,「こやつ,思考に入ったな」と判断したのではないでしょうか。そうじゃなくて「自然と湧いてくる感覚があるだろう,そっちだ!」と瞬時に少年の頭を叩いた。いわゆる直感も自然と湧いてくる感覚の一つかもしれませんね。私も日々あれこれと思考を巡らせますが,その時々の感覚を大切にしたいなとも思っています。

 

日々の選択や判断もそうですが,会議なんかで詳細を考えて練られたプランは進みにくかったりしませんか?そうではなく,目標に向けてまずは一歩を踏み出してみる。その後は,それで生じた変化に応じて,その時の雰囲気などから判断して進めているうちに,目標に近づいていたということも多いように思います。

 

湧いてきた感覚を感じるには,自我の思考を認識することが大切です。「大丈夫だろうか」や「そうするべきではない」,「そうでなくてはならない」といった考えは自我の思考です。そうした考えが浮かんだ時に,それと自身を同一化せずに「あっ今自我が思考してたな」とそれを認識することです。

 

自我も自身を守ろうと一生懸命思考していますので,それを「あーまた考えてた」なんて責める必要はありません。ただ,その思考が出てきたことを認めてやればそれでよいのです。そうしているうちに,あなたの本質から湧いてきた感覚を感じやすくなるのではと思います。その感覚を大切にしていくことで,人生が思うように回り出すかもしれませんよ。

 

最後までブログをよんでいただき,どうもありがとうございました。

 

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